銘柄分析:ライトアップ(6580)のROIC-21年9月

ライトアップ(6580)は中小企業向けにITサービスを展開する会社で、最近は助成金自動診断ツール「Jシステム」が好調です。2017年3月期から2021年3月期のデータを用いてライトアップのROICを算出しました。

財務分析

2017年3月期から2021年3月期までのバランスシートと損益計算書のグラフを示します。順調に売上・利益が拡大していることがわかります。

2017年3月期
2018年3月期
2019年3月期
2020年3月期
2021年3月期

2017年3月期から2021年3月期までのライトアップの損益計算書をまとめた表を示します。

ライトアップ損益計算書(2017年3月期~2021年3月期)

2017年3月期から2021年3月期までのライトアップのバランスシートを借方・貸方それぞれまとめた表を示します。

ライトアップ バランスシート借方(2017年3月期~2021年3月期)

17年3月期の流動資産の繰延税金資産は固定資産の繰延税金資産と合算しています。

ライトアップ バランスシート貸方(2017年3月期~2021年3月期)

売上原価・販管費

2017年3月期から2021年3月期までの売上原価と販管費の推移を示します。まず、2017年3月期を100%としたときの売上高、売上原価、販管費の推移をグラフに示します。売上高の増加に対して売上原価はほぼ横ばいとなっていますが、販管費は売上高の増加分以上に増えていることがわかります。

ライトアップ 売上高・売上原価・販管費推移

売上原価の内訳の推移をグラフに示します。売上原価の多くを外注費が占めています。売上高の増加に対して売上原価は増加していません。

ライトアップ 売上原価推移

販管費の内訳の推移をグラフに示します。各年度で有価証券報告書に記載されている内訳が異なるので、例えば販売促進費は2017~2019年3月期はゼロですが単に有価証券報告書に記載がないだけで実際にゼロかは不明ですし、地代家賃が2020年3月期からゼロですが単に有価証券報告書に記載がないだけゼロかは不明です。売上の増加にともない販管費は増加していることがわかります。また、前述のように売上高の増加分以上に販管費は増加しています。

ライトアップ 販管費推移

売上総利益率と営業利益の推移をグラフに示します。営業利益は減少傾向にありましたが、21年3月期は販管費が横ばいとなっており利益率が改善しています。

ライトアップ 粗利と営業利益

ROIC

みなし税引後営業利益(NOPLAT)は、営業利益に実効税率をかけて以下になります。

NOPLAT

投下資産を計算するためにバランスシートを以下のようにまとめます。

ライトアップ バランスシートまとめ

営業用投下資産と投下資本は以下に示します。

投下資産・投下資本

売上高の2%の現金を事業用現金として、営業流動資産は事業用現金と売掛金と棚卸資産の合計になります。営業流動負債は買掛金になります。正味運転資本は営業流動資産から営業流動負債を引いた値です。営業用投下資産は正味運転資本+有形固定資産+無形固定資産になります。投下資本(純資産+有利子負債)は、余剰現預金やその他投資等を加えた値になります。

バランスシートの借方からみたROICと貸方からみたROICは、理想的には一致するべきですが現実的には非事業資産がバランスシートに含まれるため同じにはなりません。ライトアップの場合は、売上高の2%を事業用現金としていますが、保有している現金が多いので営業用投下資産と投下資本の差が大きくなっています。

分母を営業用投下資産としたROICと、投下資本としたROICを表に示します。投下資産と投下資本は期首と期末の平均値を用いています。

ROIC(借方)
ROIC(貸方)

ROICツリーを図に示します。税引前ROICで見ると値が低下しており、要因は投下資本回転率の低下であり、21年度は棚卸資産回転日数が特に悪化していますが、傾向としては売上債権回転日数の悪化が要因と推測されます。一般的に営業部門や経理部門の責任範疇でしょうか(ライトアップがどうかは知りませんが)。

ライトアップ ROICツリー

まとめ

2017年3月期~2021年3月期のデータを用いてROICを計算しました。借方サイドからみて高いROICの値となっていますが、有効に使えていない現金を多く持っているともとれると思います。また、税引前ROICは低下傾向にあり、その要因は投下資本回転率の悪化、特に売上債権回転日数の悪化に要因があると推測されます。

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