銘柄分析:住友不動産(8830)-21年5月

住友不動産(8830)は住友グループの不動産会社で、賃貸事業の割合が売上の約4割にも関わらず高い利益率を誇っています。賃貸ビル投資に優先的に資金を配分しており、配当性向は高くなく株主還元は「持続的増配」に努めることを謳っています。21年3月期はそのため、売上高、営業利益、経常利益は前年に比べ減少しましたが、中国大連市の分譲マンション開発合弁会社の売却による特別利益118億円計上のため、当期純利益は10期連続の増益、8期連続の最高益更新を達成しています。22年3月期も9期連続の最高益更新を目指しています。

関連記事
銘柄分析:住友不動産(8830)-21年3月

事業内容

下記5つのセグメントがあり、賃貸事業の割合が売上の約4割と低めなところが特徴となっています。

不動産賃貸:オフィスビル・マンションの賃貸、ホテル・商業施設の運営管理
不動産販売:マンション、戸建住宅の分譲
完成工事:戸建住宅、マンションの建築・改修工事請負
不動産流通:不動産売買の仲介および販売代理受託
その他:フィットネスクラブ事業、飲食事業

セグメント別の売上高と営業利益のグラフを示します。

セグメント別の売上高・営業利益

財務諸表分析

2021年3月期の財務諸表が開示されていますので、昨年度と今期のバランスシートと損益計算書の数値を抜き出してグラフ化しました。キャッシュの増減が分かりやすいように流動資産のうち現金及び預金の色を変えています。

2020年3月期のバランスシートと損益計算書
2021年3月期のバランスシートと損益計算書

次に財務指標を示します。賃貸事業の割合が低いわりに高い利益率を誇ります。

20年3月期21年3月期
粗利率31.7%31.4%
営業利益率23.1%23.9%
当期純利益率13.9%15.4%
自己資本比率22.9%25.1%
流動比率147.3%137.8%
固定比率340.0%316.8%
固定長期適合率93.7%95.0%
財務レバレッジ4.1063.775
総資本回転率0.1910.162
ROE11.3%10.1%
財務指標

売上、利益をグラフに示します。21年3月期は売上高は減少していますが、利益は過去最高となっています。22年3月期も売上高は17年3月期と同程度予想ですが、利益は過去最高を予想しています。

売上・利益推移

キャッシュフローの推移をグラフに示します。賃貸ビル投資をすると宣言しており、フリーキャッシュフローはおおむねマイナスになっています。

キャッシュフロー推移

キャッシュフローマトリクスを示します。18年度から営業CFがあまり伸びておらず、投資CFは増えてきています。

キャッシュフローマトリクス

資産額の推移をグラフに示します。だんだん増えています。

資産推移

配当推移のグラフを示します。株主還元より賃貸ビル投資にお金を回すと言っており、配当性向は約13%と低めですが、利益の増加に合わせて増配はしています。22年3月期も増配予定です。

配当推移

まとめ

決算発表後に売られており、2021年5月15日の株価は3,494円で、予想PERは11.0倍、予想配当利回りは1.29%となっています。配当性向は低めですが、逆に考えれば将来的に配当性向を高める余地があり、配当を大きく増額する余地があるとも考えられます。利益に合わせて増配はしており、予想PERは高くないので、長期投資目的で持つのもいいかと思います。

よろしければ応援よろしくお願いします。
にほんブログ村 株ブログへ
にほんブログ村

コメント