銘柄分析:JT(2914)-21年3月

JT(2914)は2020年12月期の決算発表で減配を発表しています。今後は配当性向75±5%を目安にしていくとのことです。株価もどんどん下がってます。21年3月5日時点で1,935円で減配後の年間130円の配当に対して配当利回りは6.7%となっています。

21年12月期の予想配当性向は96.1%と会社目標の75%を大きく上回っています。ただし、今期は国内たばこ事業のリストラ費用約370億円が含まれてますので、それがなければ配当性向は約87%くらいと思われます。それでも会社目標上限の80%より高いです。

21年12月期はそれをわかってて配当額を決めてると思うので減らすことはないと思われますが、来期以降のさらなる減配が心配されます。一方で、配当金を支払うだけのキャッシュは十分あると思われるので、利益が回復するまでしばらくは今の配当でがんばってくれるのでしょうか。

たばこ事業に注力すると言っているので、個人的には今期中に利益率の低い加工食品事業を売却するのではないかなと予想しています。

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財務諸表分析

2020年12月期の財務諸表が開示されていますので、昨年度と今期のバランスシートと損益計算書の数値を抜き出してグラフ化しました。キャッシュの増減が分かりやすいように流動資産のうち現金及び預金の色を変えています。また、固定資産のうちのれんの割合が大きいのでのれんの色を変えています。

2019年12月期のバランスシートと損益計算書
2020年12月期のバランスシートと損益計算書

バランスシートに大きな変化はありません。売上は3.8%減、当期利益は10.9%減となっています。セグメント別でみると、国内たばこ事業の売上が約9.3%減となっていますが、売上の約6割を占める海外たばこ事業はドルベースでは売上、営業利益ともに増加しています。加工食品事業の営業利益は-8億円と赤字になっています。

次に財務指標を示します。昨年度と大きな変化はありません。高い営業利益率と優良の財務体質となっています。

19年12月期20年12月期
粗利率56.7%57.1%
営業利益率23.1%22.4%
当期純利益率16.0%14.8%
自己資本比率48.0%46.9%
流動比率128.2%151.4%
固定比率132.2%129.9%
固定長期適合率89.5%83.2%
財務レバレッジ2.0242.070
総資本回転率0.3920.389
ROE12.8%11.6%
財務指標

配当は20年12月期の154円から24円減配して130円となっています。また、配当性向75±5%を目安にしていくとのことです。2021年12月期の当期利益は22.6%減の2,400億円(20年12月期:3,100億円)となっています。旧JTビルの売却益がなくなることと、国内たばこ事業のリストラ費用で約370億円の費用を見込んでいることが要因です。リストラ費用分を除くと比例計算で営業利益が4,000億円、当期利益が2645億円、1株利益が149円となるので、配当性向は87.2%になります。それでも、会社目標の配当性向75%より高いので何かしらの施策がうたれることが予想されます。

配当推移

キャッシュフローと配当総額の推移を示します。たばこ事業で得られるキャッシュは潤沢で、現状の配当が支払えないことはないと思いますので、しばらく今の配当を維持してくれることが期待されます。

キャッシュフロー推移

なお、今回発表した国内たばこ事業のリストラ策と公表済のリストラ施策効果を合わせたコスト削減効果は段階的に発現し、全ての施策がほぼ完了する2023年には年間約400億円を⾒込む(2019年⽐)とのこととです。23年までに今の配当額でも配当性向75%くらいになるまで利益が回復してるといいのですが。

売上高と当期利益の推移をグラフに示します。21年12月期は減収減益を見込んでいます。

売上推移

まとめ

減配が発表されたため株価は下がっていますが、財務体質は良好で高配当銘柄であることは変わりありません。ただし、さらなる減配リスクが考えられることが株価の下落に影響していると思われます。今後どのような施策を出してくるのか期待されます。成長のために多角化していきますではなく、たばこ事業に専念していきますと言っているはよかったかなと思います。最初にも書きましたが、とりあえず加工食品事業は売却するのではないかなと思っています。

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